ヘッジファンドに関する本を100冊読んだので、おすすめ本2冊と要約をご紹介します!


こんにちは、某法律事務所にて日々投資詐欺案件に携わっています、投太郎です。

投太郎
投太郎

いろんな投資に関する相談を受ける中で、「ヘッジファンドのおすすめの本とかないですか?」って聞かれることが結構あるんですよね。

私は、ヘッジファンドに興味を持ってから、国内外問わず、現在手に入るほぼ全てのヘッジファンド関連の書籍を読み漁ったと言っても過言ではないくらい読んできました。

中には洋書も含まれているので、結構な数になったと思います。

でも、正直なところ、専門的すぎて「初心者には難しすぎるなぁ」と感じる本が多かったです。

ファイナンスの知識がある人向けの内容が多いので、初心者が手を出すにはハードルが高いものがほとんどなんですよね。

そんな中でも、初心者でも読みやすい入門書は少ないながらも存在しています。

せっかくなので、これまで読んできた中から「これなら分かりやすい!」と思った本をピックアップして、まとめてみることにしました。

これからヘッジファンドについて学びたい人や、どこから手をつければいいのか迷っている方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。

今回は、数あるヘッジファンド関連書籍の中から、特におすすめの2冊に厳選してご紹介します。

1位 富裕層ヘッジファンド投資入門


ヘッジファンドについて初心者が学ぶなら、まず手に取るべき一冊がこちら。

高岡壮一郎さんの著書『富裕層ヘッジファンド投資入門』が堂々の1位です。

この本、何が良いって、難しい専門用語を使わずにヘッジファンドの基本をしっかり解説してくれているところです。

特に、以下のような方に向けて書かれているなと感じました。

  • ヘッジファンドについて何も知らないが、ヘッジファンド投資をしてみたいと考えている方
  • 投資可能金額が1億円以上ある方
  • 企業役員や開業医など、高額投資が可能な方

著者の高岡壮一郎さんは「ヘッジファンドダイレクト株式会社」という投資助言会社を経営していて、投資家に最適なヘッジファンドを紹介するサービスを提供しています。

投太郎
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言うなれば、ヘッジファンド版の「ほけんの窓口」みたいなイメージですね。

ただし、ここで注意点もあります。

高岡さんはヘッジファンドを推奨する立場なので、ややポジショントーク的な要素が混ざっている可能性があります。

その点を差し引いて読む必要はありますが、それでも初心者にとってこの本は非常に分かりやすくまとまっています。

お客さんから手数料をもらって、最適なヘッジファンドを紹介するようなことを行なっています。

以下に、この本のポイントを簡単に要約してみました。

本の要約

はじめに

投資可能金額が1億円ほどあるなら、海外ヘッジファンドを利用した資産運用が最善の選択肢だと主張されています。

特にヘッジファンドなら、リスクを抑えつつも高リターンが期待できるのが魅力です。

例えば、世界債券以下のリスクで年率8%以上のリターンを目指すことが可能だとか。

また、著者が経営するヘッジファンドダイレクトの事業内容についても簡単に紹介されています。

第1章

日本人の金融リテラシーが低いことを問題視し、ヘッジファンド投資を強く推奨しています。

まとまった資金がない場合は国際分散投資が一般的な選択肢ですが、市場全体が下落するリスクも伴います。

一方で、富裕層には「絶対利益」を追求できるヘッジファンドが最適だとしています。

第2章

かつてヘッジファンドの最低投資金額は1億円~10億円と非常に高額でしたが、現在は多少ハードルが下がっています。

具体的な購入方法として以下の選択肢を紹介。

国内証券会社で販売されているヘッジファンドを購入

和製ヘッジファンドの購入

プライベートバンク経由で購入

資助言会社を利用して購入

著者は様々な理由で「投資助言会社経由」を推奨していますが、この部分にはポジショントークが含まれていると感じられます。

第3章

ヘッジファンドを、新興国債券、ファンドラップ、テーマ株、太陽光発電などと比較。

これらと比べて、ヘッジファンド投資の方が優れていると主張されています。

ただし、この部分も多少のポジショントークを感じました。

一方で、「詐欺的なヘッジファンド業者に注意すべき」という指摘には100%同意できます。

第4章

ヘッジファンドダイレクトが紹介しているであろう4つのヘッジファンドについて、特徴や期待リターン、リスクを解説しています。

ただし、具体的な名称は伏せられています。

第5章

ヘッジファンドダイレクトを利用しているお客様の資産運用事例を3つ紹介。

開業医

会社役員

会社を売却済みの元オーナー

これらの事例には個人情報保護のためフェイクが含まれていますが、ヘッジファンドダイレクトの主要顧客層がこういった方々であることが推測されます。

2位 ヘッジファンドの真実


次におすすめしたいのが、若林秀樹さんによる『ヘッジファンドの真実』です。

この本は、ヘッジファンド業界に興味がある方や、金融知識を深めたい方にとって非常に良書だと感じました。

若林さんの経歴は、東大卒→野村総研→JPモルガン→みずほ証券というシンクタンク系のキャリアを経て、自身のヘッジファンド「フェノウェイブインベストメンツ」を立ち上げたというもの。

現在は東京理科大学大学院で教授も務めている方です。

本書が出版された2007年当時、マスコミによる偏見報道で「ヘッジファンド=悪」というイメージが強かった背景があります。

それに対して、若林さんは現場での経験やヘッジファンドを産業として俯瞰する視点から、正しい理解を広めようという趣旨で本書を執筆しました。

ただし、この本はやや専門的な内容も多く、金融知識がある程度ないと少し読みづらいかもしれません。

以下に、この本のポイントを簡単に要約してみました。

本の要約

第1章

ここでは、ヘッジファンドとは何かということについて簡潔に触れています。

筆者の考えるヘッジファンドのメリットとは、絶対リターン、中リスク&高リターン、ポートフォリオ分散の3つだそうです。

反対に、モデル化がしにくい点(収益モデルが不透明な点)、オペレーションリスク、規制リスクがある点はヘッジファンドのデメリットだと考えています。

第2章

ヘッジファンドのストラテジー、投資戦略について詳しく触れています。

私も「株式ロング・ショート」戦略を取っているヘッジファンドに投資をしていますが、この戦略を取るヘッジファンドが80~90%を占めていると知り驚きました。

第3章

ヘッジファンド業界に関わるプレイヤー(運用会社、助言会社、プライムブローカーなど)について解説しながら、ビジネスモデルを紹介しています。

また、筆者の経験から、「ヘッジファンドが利益を出せるために必要な運用資金」についても触れており、大体30~50億円が損益分岐点になるとのことです。

第4章

筆者自身のアナリスト時代の勤務経験と比較しながら、ヘッジファンド業界での実務について解説しています。

ヘッジファンド業界に身を置いたことで、株式市場を見通す目が格段に向上したと筆者は語っています。

アナリストが特定のセクターに限定して分析するのに対し、ヘッジファンド運用ではマクロ的な視点が必要になるからだそうです。

第5章

「ヘッジファンドは富裕層のためだけのものではないのか?」という疑問や偏見に対して筆者が反論しています。

実際、公的年金の一部もヘッジファンドを通じて運用されており、ヘッジファンドは我々の生活にとって必要な存在だと説明しています。

第6章

筆者がアナリストからヘッジファンド業界に転身した経緯を詳しく紹介しています。

金融系のキャリアに興味がある方には、かなり楽しめる内容だと思います。

第7章

筆者の株式市場に対する考えや持論が展開されています。

第8章

日本国内にあるヘッジファンドの一覧と概要がまとめられています。

ただし、この本が出版されたのは2007年なので、現在の情報と異なる可能性があります。

私が投資しているヘッジファンドも掲載されていませんでした。

2 今回のまとめ

いかがでしたでしょうか。

ヘッジファンドに関する本を100冊以上読んできましたが、分かりやすいのは今回紹介した2冊です。

さらに、ヘッジファンド投資に興味を持っている方向けに、国内のヘッジファンドを網羅的に調査し、それぞれの特徴や評判をまとめた記事も用意しています。

投太郎
投太郎

ネット上でここまで詳しく書かれているサイトはほぼないはず…と自信を持っています笑

投資初心者の方でも理解しやすいように、各ヘッジファンドのポイントや評判を丁寧にまとめています。

「よくここまで調べたな!」って思ってもらえるような内容に仕上げましたので、興味のある方はぜひリンクをチェックしてみてください。

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